買い手の立場になる質問を自らに問いかける

自分の仕事は、社内の研究者と協力して医薬品の種となる化合物を発見し解析をする仕事です。そのため、ほとんどの仕事は社内の研究者と一緒に仕事します。(社外サービスの購入や業務の委託等で外部のメーカー様とのやりとりもあるのですが、割合としては少数です)。ですので、自分のお客様も、自分にサービスを売る人も、どちらも社内の同僚になります。

そのため、自分が買い手の場合、ある社内の同僚と仕事をすることになると、その同僚が自分へのサービスの独占的な供給者になります。社内では、一般の市場と違って、競争原理があまり働かないことが多くあります。その結果として、売り手側に甘えというか、サービスの質の低下があったとしても、その同僚から買わざるをえません。

もちろん「この仕事の質が低すぎるから、担当者を変えてくれ!」と担当者の上司に掛け合うことも可能でしょう。しかし、会社と言う長期間に渡り関係性が持続するの組織においては、いつこの担当者やその上司と再び仕事をすることになるかもしれず、あまり関係性を悪化させるのは避けたいところです。

そのため、仕事の質が低くても、仕事の期限の守られなくても、「まぁ仕方ないか」と諦めざるを得ないこともあります。しかし、そんなことを重ねていたら、自分の評判は地に落ち、まともな仕事は回ってこなくなるでしょう。

だからこそ、常に自分の仕事の質を高く保ち、お客様の本当に欲しいものを提供できているかどうか、厳しく自分に問いたいと思います。その際に、「自分の仕事の質は高いか」という一人称的な問いではなく、「自分がもしもお客様なら、この仕事の質に満足するか」と問いたいと思います。

この自らの視点を売り手から買い手へと転換することで、大きな気づきを得ることができます。特に自分の場合をこの問を用いて振り帰ってみると、提供した価値に対する説明が不十分なことが多く、提供している価値を客様に過小評価されがちであることに気づきます。つまりサービス提供だけで満足し、そのサービスからお客様が価値どのように広げていくか説明しきれていません。勿体無いですね(汗)。

このような視点の転換から、 自分の仕事に対する独りよがりの思いを廃し、自分の仕事に厳しく向き合えるのではないかと思います。「相手の立場になろう」と言うスローガンだけではダメで、このような質問を常に自分に問いかけることで、本当に買い手の立場になれるのだと思います。と言うことで、「自分がお客様だったら、自分のサービスに満足するか」と常に自分自身に問い、また頻繁にチーム内で検証することで、自分のそしてチームの仕事の質を高めていきたいと思います。頑張ります!!!


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