#1056 研究職の採用活動の変化に思うこと!

最近、国内のある研究開発型企業における、研究職の経験者採用の様子を伺うことが出来ました。以前は新卒も経験者も一次が書類審査、二次が面接で研究内容のプレゼンテーションと質疑応答、最終が役員面接という従来の流れであったものを、二次でインターンシップを行うことにしたようです。

インターンシップでは、実際の実験やその会社の研究者との面談、プレゼンテーション、など様々なスキルが試されるとのことです。外資系の企業ではインターンシップからの採用は珍しくもないのですが、内資でかつ研究職でインターンシップで採用を行うのは、非常に稀だと思います。このような変化は自分にとってチャンスだと思っています(決して転職するつもりは現時点ではありませんが)。

というのは、従来のプロセス(研究内容のプレゼンetc. )ではこれまでやってきた仕事の種類や成果が主として評価されてきたように思います。もちろん経験者採用なので、そこがある程度重視されるのは当然ではあります。

しかし一方で仕事の種類や成果はというものは、本人の入社後のポテンシャルを必ずしも現すものでは有りません。その仕事の種類は組織の中での役割から選択されるものですし、ましてや仕事の成果においては、本人の能力は必要条件に過ぎず、チームメンバーや全体戦略などそれ以外の要素にも大きく左右されます。それらの外部要因が新しい職場においても保持されるということはめったに無いでしょう。

インターンシップでは長い時間をかけて本人を見ることで、そういった本人の能力やポテンシャル以外の要因に惑わされずに採用が可能になるのだと思います。また採用する側もされる側も、お互いの事を相性も含めて良く知った上で職場・職業を決めることが出来るのは良いことだと思います。

(決して自分の能力に自信があると言っているのではなく汗)そういう本人の能力ベースのフェアな経験者採用が行われかつ雇用が流動化して来ると、研究職が自分の能力やミッションにあわせて職業・職場を選択でき、結果としてより働きやすい時代になるのではないかと期待しています。

もちろん採用コストやインターン生を受け入れる部門の負担を考えると、すぐに実施できるものではないでしょうが、ポテンシャルの高い人材の採用が可能になると考えられることから、できればすぐに自社でも実施すべきだと思っています!


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