イノベーションを仕掛ける体力を蓄積する #1198

先日の鮒谷周史さんのビジネスセミナーでイノベーションを体系的に起こしていく方法についてのお話を伺いました。さらにセミナー後に、セミナー参加者のMさんと1on1でお話させていただきました。その中で多くの気付きがあったので忘れないように(!)まとめておきます。

研究開発の現場ではイノベーションが求められていることは言うまでもありません。イノベーションをおこすための方法論は色々なところで語られています。しかしどの話を聞いても、イノベーションが想定外や予想外な価値を有する面もあるため、その性質上、完全にデザインし合理的に狙いすましてイノベーションを起こしていくことは不可能だと述べています。

そのように合理的に狙うことが出来ず、さらにその成功確率が低い以上、如何に沢山行動してなるべく早期に失敗して、次の可能性に賭けるためのトライを成功するまで継続することが出来るかがイノベーションを起こす頻度を高める方法で、他にやり方は無いように思います。

しかしその失敗の質も重要で、当然のことながら『当たり前のこと』や『機能までやってきたこと』で挑戦し失敗していては、意味がありません。それは挑戦による失敗ではなく、単なるミスです (汗)。だからまず昨日までとは違う行動をとる事から始めないといけません。

ですが、ここで問題になるのは、その行動をとる体力があるのか、ということなのだと思います。イノベーションは成功すればリターンが大きいものの成功確率は高くないものである以上、イノベーションを仕掛け続けて失敗し続けても、死に絶えてしまわない体力を持っていることが前提なのだと思います。つまり目先の成果はどこか別の所で確保しておくことで、挑戦して失敗し続ける体力を有していなくてはいけません。

そのリソースはどこから来るのでしょうか。別に自分も(イノベーティブではないものの)昨日まで一応は一生懸命に生きてきたつもりで (笑)、決して暇なわけではありません。つまり『失敗を見込んだ上で新しいことに挑戦する』ためにリソースを捻出しないと、昨日と同じ行動になってしまうのだと思います。そのリソースは『7つの習慣』でいう第一領域の圧縮でしか捻出する方法はないように思います。

イノベーションを起こしうるには、奇抜・突飛・想定外な創造性を有していることが必要だと語られますし、事実そのような面もあるのだと思います。しかし上記でまとめたとおり、その挑戦のリソースは別の確実な仕事で確実に行った上での浮いたリソース、すなわちプラスアルファのところで行っていくものだとすると、当たり前の仕事を確実に効率的に仕上げていく『仕事が出来る力』というものが前提になっているのだと思います。ということで、まずは目先の仕事に追われる状況を何とか脱し、未来への投資への時間を確保することから始めたいと思います (汗)。


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