Gordon Research Conference, Enzyme, Coenzyme and Metabolic pathways (2015) に参加するために、アメリカに来ています。Gordon Research Conference は権威のある科学の国際学会で、世界の第一線の科学者があつまる学会です。酵素学を専門にする自分にとってこの学会は最も参加したい学会ですが、選ばれた人しか参加できない(実績がないと参加が断られる)特別な学会です。
幸運なことに本学会への参加がアクセプトされたために、喜び勇んで参加してきました。しかも二回目の参加となる今回は、前回とは異なり自分もポスター発表が出来るということで、少し緊張しながらの参加になりました。ちなみに全200人の参加者のうち、日本からの参加者は僕を含めて2人だけです。
アメリカの同僚が根回しをしていてくれたこともあって、自分の発表にはたくさんの人が質問に来てくれました。自分にとって憧れ(?)の先生や企業の研究者がたくさん来てくれ、質問し議論をして、メモをしたりポスター(論文)を送ってくれと連絡先を教えてくれたことはとても嬉しく思いました。この研究は自分がアメリカにいた時に着想し、日本に帰ってからその研究の妥当性を支持する実験を行った思い入れのある研究です。その研究がこの業界において一定の評価を得られたことは本当に嬉しく思います。辛いことが多かったですが、頑張ってよかったと思った瞬間でした。
この学会の特徴はボストンから車で3時間の人里離れたリゾート地(Waterville Valley Resort in NH)での合宿のような形で、参加者は学会のセッションだけではなく、食事、遊び、飲み会、etc. など殆どの時間を一緒に過ごします。スケジュールは上記のウェブページを見ていただければ分かる通り、朝7時の朝食、午前セッション、昼食、午後のアクティビティ(ハイキング、スポーツ、etc.)、ポスター発表、夕食、夜のセッション、飲み会→飲み会→飲み会(午前二時くらい?)、そして早起きして朝6時からランニング・・・、みたいな非常にタフな日々を過ごしています。飲み会などは無理して出なくてもいいのですが、同じ部屋のアメリカ人(ホテルは相部屋です!)が『飲みに行くぞ~!』と寝ている自分を起こしに来るので。。。(汗)
そんな缶詰状態でずっと同じメンバーなので、個々人の関係性構築のチャンスがあり、科学の話はもちろんのこと、そこからコラボレーションや再就職(!)などの話が色々と発展していきます。当然、会話は英語なのでコミュニケーションには苦労はしましたが、前回よりもたくさん話すことができ、また多くの友達を作ることが出来て、参加できてよかったです。
学会最後の夜には、散々飲みまくった挙句、午前1時から屋外でのスモークサーモンパーティー(3次会?)に参加しました。その際に、日本から持ってきた純米大吟醸を振る舞ったのですが、大変に好評でたくさん方に喜んでもらいました。自分もポスター発表や英語での付き合いが無事終わったという開放感で、散々飲んで酔っ払っていたのですが、その時に見た満点の星空は忘れません。
とまあ、修学旅行の感想文みたいな文章になっていますが、一年に一度のお祭(まさに修学旅行とか同窓会)といったような雰囲気でした。次回参加する際には、科学の面でも英語の面でも今より洗練された姿を、今回仲良くなった友人たちに見せたいと思っています。自分よりも遥かに優秀で魅力的なたくさんの人達と会うことができ、非常に刺激になりました。是非またこの学会に参加して発表することを目標に、頑張りたいと思います!