引き続き、仕事に打ち込んでいます。中でもいま自分が力を入れているのが、部門をまたいだあるプロジェクトで、これまでの自社の創薬研究(探索研究)のパラダイムを大きく変えるような可能性を持っていると信じています。
このプロジェクトが成功して動き始めれば、社内外にある既存のサービスとは大きく異なる価値を提供することが可能になり、ある程度の期間、高い競争力を保つことが可能になります。その結果、社内にいるお客様には自分たち以外にお願いするという選択肢がなくなり、お客様を独占できる可能性があります。そうすれば、自分達のリソースが成果を出す上での律速になってくるので、成果の出そうな仕事の選別やリソースの拡充などを含めて有利な手を色々と打つことが出来るようになると目論んでいます。
このように高い競争優位性を持つことでお客様からご指名を頂けるようになることは非常に理想的です。しかしながらこのような優位性を全ての分野で持つことは困難で、当然のことながら自分たちにも弱いところが存在します。もちろんそのような弱い分野を切り捨てるという選択肢が取れれば良いと思っています。しかし組織で仕事をしている以上、すぐにそのような選択肢を取るわけにも行かない事情があるので、そのような仕事でも仕事を取ってきて成果を出していかねばなりません。
そういう競争力の少ない・ない状態でどのように仕事を取ってこれるかが最近の悩みです。その一つの答えとしては、お客様に自分たちの存在を知って頂き、そしてその上でお客様に選んでいただけるようにすることです。しかし上記のとおり、仕事での競争力が無い分野でお客様に、敢えて自分を選んでいただことは簡単ではありません。
そんな状況で選んでいただくためには、自分への期待とか将来性とか信頼とか、そういう目に見えない感情の部分しか期待できないと思っています(というのはロジックでは優位性は無い事は認めざるを得ないので)。感情の部分に訴える必要があるとするならば、お客様に好かれていること、また最低限のレベルとして嫌われてはいないこと、が必要になるでしょう。自分の前に感じの良い人とそうではない人がいた場合、実力が変わらないなら感じのよい人に頼みたいと思うのは誰にとっても納得の行く話でしょう。
何だか道徳の時間みたいな結論になってはしまったのですが、結局は日頃の立ち振舞でどの程度の信頼残高をこれまでに蓄積してこれているかとか、人間性を磨いてこれたのかとか、が結局のところ勝負になってくるのだと思います。お客様に好かれ信頼される状況を作り出すためには、日々のお客様からの依頼やその前の問い合わせの段階で、気を抜かず『気を入れて』行動し、横柄な態度を取らず、お客様の価値を生み出す提案を続ける、ということの繰り返しが必要なのだと思います。一朝一夕にはなし得ることではなく、また一度でもチョンボがあるとゼロ(マイナス)になってしまうという厳しい世界だとは思いますが、長期視点をもって気を入れて日々お客様に向かいたいと思います!