昨日、財務会計のセミナーに参加してきました。正直、研究者である自分には財務会計の知識は業務上は必要ないですし、上司からしたら(同僚からしても)『財務会計なんて仕事に直結しないことを勉強するよりも、現場で成果を出して欲しい』というのが本音なのだと思います。
そんなやり取りがあったことを少しだけセミナーの担当者に話すと、『だって将来役員にだってなるかもしれないじゃないですか?長期的にはきっと役に立つはずです!』とのコメントが帰ってきて、それには少しびっくりしてしまいました。
そう、自分が役員になる可能性は万に一つ(連結の従業員数を考えると、実はもっと低い確率笑)であるかもしれないのですが、それにしたってまだゼロではありません。冷静に考えれば限りなくゼロには近いのですが、ゼロとゼロではないことは大きな違いです。
もちろん自分も入社してから随分時間も経ち、自分の能力の限界もなんとなくは分かっているつもりではあります。ですが、第三者から『役員になるかも』と言われると『自分から可能性を否定しいてはダメなのだ』と気付かされます。
自分がこのセミナーに参加したのは、自分の仕事はバリューチェーン上の R&D(研究開発)の“R”という極めて上流であり、自分は会社で研究をしているという実感はあれども、ビジネスに関わっているという実感がどうしても持てずにいたことがきっかけです(医薬品の場合、研究から製品化まで10年もかかりますし)。そこで、自分としては財務会計の理解を通じて『自分の務める会社がどのようにしてお金を集め、それをどのように投資し、どのように利益を生み出し、さらにどのように社会の役に立っているのか』を理解したいという思いからでした。
だから今回のセミナーへの参加は、きっと将来に役に立つだろうけど、それは会社のためではなく、自分の内面での仕事観への変化を始め自分個人に対しての成長であり、会社に対して直接的に資するものではないというように思っていました。
しかし(スーパースーパー低確率ではあるのですが)『役員になるかもしれないから』(役員では無くても将来本当に仕事で必要になるかもしれないから)という意味で、いま勉強しておくことが会社の役に立てるかもしれないと思うと、何だか責任感というか、やる気というか、そんな気持ちがどんどん湧いてきました(単純です笑)。もちろんこういうのはセミナー担当者のリップサービスであることは百も承知なのですが、それさえも自分にとって良いように活かして、セミナーの学びを深めていきたいと思います、がんばります!