やり抜く先にだけある景色を見てみたい

昨日書いたとおり、今年は自分の仕事から逃げずにやり抜くことを決めました。今やっている仕事は、短期的にはそれほど発展性のあるものではありません。そのためただ単に戦略もなく、今やっていることに没頭するだけでは駄目だと思うのですが、そこに戦略があるのであれば目先の成果を捨ててやり抜く決意を持っても良いのだと思います。

上記の前提が必要ではあるのですが、自分としては『逃げずにやり切った先に見える景色』を楽しみにしています。これは自分の上司もまた自分の師匠も何度も繰り返し伝えてくれる、『やり切った人にだけこの世界が見えてくる』というメッセージです。自分の経験からしても、確かにそのとおりだと思っています。何かを突き詰めてやっていくと、それまで見えなかった対象の見方を身に付けることができると思っています。つまり、その対象を捉えるパラダイムを新しくできる、ということなのだと思います。

しかし実際のところは、やり切ったものだけが見える世界というものが本当にあるのなら一度見てみたい、という好奇心の方が実は強いのかもしれません。仕事である以上、費用対効果を考えて程々にやっておけばいいじゃん、という声もあるのも事実です。しかし単に仕事だからのドライに割り切るのではなく、自分の仕事にこだわりを持ち科学の最先端の部分を掘り進みたいという知的好奇心に自分は突き動かされています。多分、そっちの方が楽しいだろうと思っていますし。

研究においてはこの新しいパラダイムを持っていてもいなくても、実際に行う実験としては殆ど同じものになことが殆どだと思います。しかし同じ実験を行っても、その実験の意味や解釈の次元が全く変わってくるはずです。その結果、得られる成果が大きく変わってくると思います。ここで面白いのは、周りから見ているとやっていること(=実験)は同じなので、何故この差が出ているのかわからないのだと思います。

そのため、成果がでるまで『突き詰めてやり切る価値』は見えにくいため、そこにリソースを注いで行くことに対して周囲からの理解を得にくい面もあります。そのため実際に『逃げずに最後までやり切る』ためには、言葉で意義を説明するのはもちろんですが、理解されない面もあることを割りきって自分が取り組む信念の強さが必要です。周囲に価値に気付いてもらうためには、結果を出して納得していくしか無いのだと思っています。その意味では成果を出す責任も伴いますが、だからこそやり甲斐もあるのでしょう。ということで、これだけ偉そうに書いたからには、絶対に逃げずに最後までやり切ります、頑張ります!


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