困っている敵を助ける懐の深さを持ちたい

引き続き、田中角栄元首相の研究に熱中しています。この方は本当に人間味のある方で、発言も非常に面白いので人気があったそうです。しかしそれだけではなく人間の心理を良く理解されていたようで、彼の研究 (笑) を通じてとても多くの学びがあります。

田中元首相の大きな特徴としては、自民党の最大派閥だった田中派を率いたということだったかもしれません。それに加えて敵を減らしていったということも同時に挙げられるかもしれません。早坂茂三さんの本を読んでいると、敵を減らし好意を持ってくれる人を増やすために、特に立場の弱い人・下の人・困ってる人へのきめ細やかな気遣い心配りがとても印象的です。

例えば、他の派閥や自民党以外の議員の身内に不幸があった時や、また彼らが入院した時には、誰よりも(他党や他の派閥のトップよりも!)早く駆けつけたといいます。普段はどんなに敵対していたとしても、人間である以上、自分が弱ってる時に助けてもらった人に対しては恩義を感じずにはいられません。次に何か田中元首相が困った事があった際には(必要としてくれる際には)、きっと恩返しがしたいと思ったことでしょう。

これらの行動を打算的とか計算高いと言ってしまえばそれまでですが、自分としてはそういう立ち振る舞いまで含めてリーダーの器だと思っています。人心掌握術と言ったら良いのかもしれません。となると、やっぱりそれだけの気配りと心配り(政治家の場合は場合によってはお金も配らないとダメだった?笑)が必要で、リーダーって本当に大変だと思います。

リーダーシップってスキルだという一面もある思うのですが、一方で単なる技術だけではなく「人としてのあり方や立ち振る舞い」に裏付けられたものであるとも思います。21世紀のグローバル化の時代に昭和のレトロな金権政治の例を持ち出すのもどうかと思いますが (笑)、こういう人身掌握術はグローバル化する社会においても(やりかたは違えど)必要なのではないかと思います。それは田中角栄元首相の優れた外交実績を考えてもそうですし、自分の知るグローバルリーダーって人たちは実務能力はもちろんのこと、よく気が利くスーパーマン(ウーマン)だったりするわけで、あながちこういう人身掌握術が「過去の話だ」とも言えないのだと思います。

これまでの自分は困っている「敵」を助けることが出来てはいませんでした。そこまでの人間としての器も無かったですし、人心掌握術も身に付けてはいませんでした。ということは、まだ伸びしろがあるとプラスに解釈したいと思います。(出世とか多数派工作といった嫌らしい意図は抜きにして)純粋に敵が減って味方が増えれば心穏やかに活動できるはずです。そういう世界に出れるように自分も精進したいと思います!!


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