昨日、英語のプレゼン(リスニング)が途中で分からなくなる原因について考え、その対策として、(1) 語彙を増やす、(2) 英語のインプットを増やし英語に慣れる、の2つが重要ではないかということを書きました。(1)は、頑張って語彙力を増やせば、知らない単語が出てこなくなるので、そもそも知らない単語の類推などの脳内作業が不要になり、リスクニングやコンテンツそのものに集中出来るようになるでしょう、という話です。
ですが、語彙力の強化も言うほど簡単ではありません。ノンネイティブでスラスラと英語でコミュニケーション出来るレベル(TOEICで900点、英検一級くらい?)の語彙力で10000語前後らしいですが、ネイティブは30000語を超える語彙力を持っているようです。もちろん教養のレベルや会話のジャンルなどにより正確な値は前後するらしいですが、いずれにしろ、この差を埋めるのはなかなか簡単なことではありません。10000語を超える語彙力は、それこそ現地で暮らすなどして、日常的に英語を使うことで、コツコツ増やしていくようなイメージかと思います。
なので結局、(2)の英語でのインプットを増やして英語に慣れ、英語を聞くときの脳内のメモリ消費量を減らす、ということが必要になってくるのだと思います。例えば、料理や掃除など何か他のことをしながら、日本語のpodcastを聞き流したとしても、料理は失敗しないですし、podcastの内容も覚えています。一方で、英語ではこうはいきません。それこそリスニングに全集中で臨まなければ、つい内容が抜け落ちてしまいます。英語のリスクニング(プレゼン、会議など)に集中していても、チャットが来たりすると、つい集中力が途切れてしまいます。この日本語と英語の差を埋めていくことが課題です。
そのためには何が必要かといえば、(2)の英語を英語のまま理解するということなのだろうと思っています。簡単に説明すると・・・、例えば『I gotta go』は『もう行かなきゃ』という意味なんですが、これは『I have got to go』の短縮形なので 『have got to do』で『しないといけない』、ここでは to go なので『もういかないといけない』と文法的には説明できるわけです。が、リスクニング中にそんなことを考えている暇は当然なく、『I gotta go』を聞いた瞬間に『oh, he needs to leave this meeting(あー、彼はこの会議をすぐに抜けないといけないのねー)』という考えがすぐに浮かぶくらいでないとスピードにはついていけません。
このときに必要なのは、何かの表現を聞いたときに、それを一旦日本語にして理解する必要がないことだと思います。英語を英語のまま理解できるようになること、が必要でしょう。その訓練として英語の文章を読むのであれば、あえて頭の中で日本語訳ををすることなく、大量の文章をどんどん読んでいくことで、英語のまま理解しようとする癖をつけるのが必要なトレーニングになってくるのだと思っています。もちろん英語のまま理解するトレーニングとしてはリスクニングでも良いのですが、リスニングの場合には分からなったときにもペースを落とせないところが問題かな、と思っています。ということで、最近では内容も語彙レベルも比較的容易な英語のペーパーバックをガンガン読み、内容を英語のまま理解するトレーニングを継続しています。目に見える成果に繋がるのには時間がかかるかもしれないですが、長期的な視点で継続して取り組んでいきたいと思います!