第2領域の活動でレバレッジを効かす

スティーブン・コヴィー博士の『7つの習慣』の中で紹介される習慣はどれも非常に重要だと思っていますが、自分が常に意識しているのは第3の習慣です。第3の習慣『最優先事項を優先する』の商では、時間管理のマトリックスを用いて、タスクを重要度と緊急度で4つに分け、どの活動に取り組むべきかを説明しています。マトリックス上では『緊急では無いけれども重要な活動』を第二領域と呼んでいますが、結論から言うと第二領域の活動を優先することで、人はより効果的に(effective、望む成果を出せるように)なることができる、とのことです。

第二領域の活動の例として『準備、予防、計画、人間関係作り、レクリエーション、価値観の明確化』などが挙げられていますが、確かにどれも『今すぐに行わなくても良い』ため、先送りしがちな活動ばかりです。とはいえ、このような活動はどれも重要であるため、これらの活動を増やすことで、effective になれる(成果に繋がる)ことは容易に想像が出来ます。これらは緊急ではなくかつ短期的な成果も期待しにくいのですが、後になってから効いてくる(レバレッジがかかる)ような活動だと思います。

たとえば第二領域の代表的な活動の例として、準備と計画があると思います。最近自分は、あるサービスを受けるために、予約の時間に間に合うよう電車とバスで片道1時間半かけて目的地に行ってきました。が、なんと、目的地に着いてついてみると、私の予約は前日だったことに気が付きました。幸いにも当日にも空きが一枠あったので、無事にサービスを受けることが出来ましたが、これはただラッキーだっただけで、本来は1時間のサービスのために膨大な時間を無駄にしてしまうところでした。

うっかりした予約のミスと言ってしまえばそこまでですが、これも準備が不足していた、計画が出来ていなかった例の一つだと思います。たしかに最近は業務がとても忙しく、このサービスを予約したときには非常に慌てて予約を行いました。また移動の前にも予約を十分に確認することなく、慌てて電車に乗って移動したというのが現実です。忙しいとはいえ、10〜15分くらいかけてゆっくり準備すればこのような間違いは確実に防ぐことができたでしょう。移動だけで往復3時間以上かかるわけですから、このくらいの時間は準備・計画に回しておくべきでした。

よく言われることですが『計画の失敗は実行で取り戻すことができない』わけです。頑張って目的の時間に間に合うようにきっちり移動したところで、予約日を間違えていれば元も子もないわけです。上記の例は、アホな自分のうっかりミスではあるのですが、準備や計画段階のミスで大きく時間をロスしてしまうことは多々あります。通常、準備や計画よりも実行の方が大きなリソースと時間がかかるのが一般的です。

たとえば英語の勉強においても、勉強する本を決める段階で失敗して良くない本を選んでしまうと、実際に本を読み切るまでに使う膨大な時間を無駄にしてしまう(時間を使う割に成果が期待出来ない)ことになるでしょう。その前に、『何を勉強すると自分の成長に最も繋がるのか』をまずは見極めるために、しっかりと自分が納得のいくまで時間を使うべきだと思います。といっても、この時間は本を読み切る時間に比べると遥かに少なて済むでしょう。これにより、レバレッジが効いてくる、時間を無駄にするのを明らかに防ぐことが出来ます。生活の中で、準備・計画、そして第二領域にもっと時間を投入できるよう、もう一度、自分の行動の優先順位を見直したいと思います!


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