セミナーの課題?で、Give and take を読んでいます。とても面白くて一気に読み終わりました。監訳者の解説に書かれている通り、まさに『情けは人の為ならず』で、長期的な視点に立てば与えたものは結局はいつか自分に帰ってくるはずであるという、日本人にとっては非常に受け入れやすいストーリーなのだと思います。
本書では人を3つのタイプに分けて議論しています。まずギバーと呼ばれる人たちは、他人を助けること・他人に価値を与えることを喜びや目的としている人です。一方、与えるよりも多くの見返りを要求する人・また見返りのために与える人をテイカーと呼び、さらに与えることと受け取ることのバランスを取ろうとする人の事をマッチャーと呼んでいます。
これからの時代には、ギバーは緩い繋がりのコミュニティーを形成し、その所属するブループの成果自体を大きくすることで、益々成果を大きくしていくだろうということがか書かれています。さらにギバーとして振る舞う際の注意点も書かれています。例えば、ギバーを搾取する可能性のあるテイカーとの付き合い方、さらにテイカーである人の見分け方、皆をギバーにするにはどうしたら良いか、なども大変に興味深く読めました。
自分としては、テイカーの要素もマッチャーの要素も持っていると思いますが、ギバーとしての振る舞いに憧れます。一方で自分が安心して与え続けることができるコミュニティーというものを持てていないことが、自分がいつもギバーであれない理由の一つかもしれないと思っています。ただ、それはギバーやマッチャーを集めて与えることを自分から始めることで、皆が安心して与え合えるコミュニティーを作ることが出来るのだろうと思います。
また本書のとおり、自分の過去を実際に振り返ってみると、自分の能力、キャリアというのは、まさにギバーと呼ばれる人たちに育てられ・助けられてきたのだということに気が付きました。もう自分を育ててくれ方に対する直接の恩返しは出来ないケースも残念ながらあります。しかしそれは社会に対する恩返しだとか、後輩に対する恩送りという形でもいいのかもしれませんが、必ず恩返しをしたいと思っています。
とてもおもしろい本で、自分が気付かされる点が多くありました。セミナーまでにもう一回は読み返して、ギバーとしてのあり方を研究したいと思います!
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