今日は同業他社さんとのワークショップに参加しました。同業の研究者が集まると自然と「最近、景気はどうですか?」的な話になり、その後は雇用の話が中心になりました。日本の製薬メーカーからはなかなか新薬が出てきておらず、研究部門の縮小など厳しい状況のようで、前提としていた終身雇用が崩れてしまっているという議論になりました。
自分としてはもはや終身雇用などは信じていませんが、自分がどのような状況にあっても employability を高めていく必要があるのではないかと思います。Employability とは直訳すると雇用される能力とかコンピテンシーといったところでしょうか。
Employability には明確な資格や基準などがある訳ではないので評価が難しいですが、自分の Employability の評価を上司や同僚といったお客さんに求めることは出来ルのだと思います。以前にも書いたとおり、企業の研究部門は高度に分業化された組織社会であり、自分のアウトプットが誰かのインプットになるという連鎖を通じ最終的なお客様に製品が届いて初めて、自分の仕事に価値が生じます。
だから(社内では)上司や同僚など自分のお客さんにどれだけ価値を提供できているかが、employability の評価を決めることになります。この際、自分が頑張っているとか、実験結果を出しているとかの自己判断は一切関係ありません。仕事の評価を決めるのはお客さんです。
であれば自分がどれだけの employability を持っているか、それを更に高めるためにはどうしたら良いか、またどのような強み弱みを持っているのかを確認するには、お客さんに聞いてみるのが最も良いのかもしれません。
子供の頃は親や先生、テストの点数、などなど、常に評価を与えてもらえる立場にありました。しかし大人になるにつれ、自分に評価を与えてくれる機会はどんどん少なくなり、進むべき方向から外れていることに気付けないという事もあると思います。
だからこそ意識して自分がお客さんだと思える人には(時には耳が痛いことも含めて)積極的にフィードバックをうけ、目指すべき方向性を確認しながら、着実に前進していきたいと思います!