ブレインストーミングの流儀(1)

昨日このブログで、会議の主催者は会議中に「何か良い意見はないですか」と問いかけるのではなく、なるべく意見が出やすい状況を作らなければならないと書きました。今日はその続きでブレインストーミングについて考えてみたいと思います。、ブレインストーミングとは(いまさら説明するまでもなく皆さん御存知の通り)グループで集まって意見を出していく会議方法で、会議のファシリテーターにとって重要な技術の一つです。このブレインストーミングはよく知られている技法ではあるものの、自分が思うに、うまく実践できている人がそう多くはいないように思います。そこで備忘録として、これまで自分がブレインストーミングについて学んだことを残しておきたいと思います。

ブレインストーミングと言えば、その4原則がよく知られていると思います。すなわち (1) 結論を出さない、(2) 粗い考えを許容する、(3) アイデアの質より量を重視する、(4) アイデアを結合し発展させる、の4つです。この中で、(1) 結論を出さないことや、(3) 質より量は、よくファシリテータから会議のルールとして紹介されますが、(2) 粗い考えを許容する、(4) アイデアを結合し発展させる、の2つについては、もっと改善の余地があるなと感じる場面が多くあります。

そもそもブレインストーミング法は日本語訳には、集団思考、集団発想法などが当てられることがあります。この日本語の通り、ブレインストーミングとは、集団で考え、そして考えを発展させていく手法で、まさにここが普段の会議とは異なる効果的な点なのだと思っています。

ブレインストーミングの良さを活かすためには、数多くの意見を出していただいた上で、参加者の思考をつなぐことで意見を発展させていかなければなりません。そのために上で述べた4原則のうち、(2) 粗い考えも歓迎し、さらに (4) アイデアを結合・発展させることが非常に重要になります。ファシリテーターとしては会議ルールの設定の際に、この部分をもっと強調すべきだと思います。つまり (2) 粗い考えであっても、その考えが (4) 誰かのアイデアを発想を促す、誰かのアイデアと結合して発展し良いアイデアとして生まれ変わる可能性が大いにあるからです。

ブレインストーミングのイメージとして面白いと思ったのは、以前に参加したあるセッションでは、「脳を連結する」と表現をされていました。まさにそんな感じで、誰かのアイディアがまた別の人のアイディアを生み出し、時にアイデアが結合しては分裂して、またそれが誰かのアイデアを生み出し、さらにそうして生まれた無数のアイディアの中から最後にまとまった数個のアイデアを最終的に作り出していく(ブレスト後の絞り込みステップ)、と自分はイメージしています。

ではファシリテーターとしてそのために必要な事は何でしょうか。それはファシリテーションのルール設定と準備に尽きると思います。と書いていたら、なんだか前置きが長くなりすぎてしまい、本題に入れそうもありません(笑)。ファシリテーターが行うファシリテーションのルール設定と準備については、明日以降に続けたいと思います。


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