グローバル環境でのコミュニケーション能力 ⑴

今日、あるグローバル製薬企業のシニアマネジメントの方のお話を聞く機会があり、グローバル人材の育成というトピックが紹介されました。グローバル人材に求められる要件の一つとしてコミュニケーション能力が当然のようにあげられましたが、その基準が面白かったので、今日はそれについて書いてみたいと思います。

その基準とは、『10人の非日本人が出席する会議に日本から自分一人だけが参加した状態で、自分が属するチーム(例えば日本チーム)の代表として、会議を計画・ファシリテーション・まとめながら、時間内に結論を導き出す能力』とのことです。よく言われる単なる英語の流暢さとは全く異なり、まさにグローバル環境におけるコミュニケーション能力ですね。逆にいえば、英語はブロークンでも、もっと言えば身振り手振りのボディランゲージでも、目的が達成できれば良いくらいだとのことです。グローバルチームをマネジメントするプロマネとして必要なはことは、まさに上記のようなグローバル環境におけるコミュニケーションです。

では、これを要素分解していくとなると、どうなるでしょうか。まず、1つ目に自分の意見を言う前に、何について話しているかは理解できなければなりません。もし海外から10人が会議に出席したら、きれいなアメリカンイングリッシュのみを喋ってくれることはまれで、変なアクセントでの議論が当たり前です(日本語訛りのお前に言われたくない、って突っ込まれそうですが笑)。また通信状態が悪く、雑音だらけの状況でも会議の内容が理解できるある程度高いリスニングの能力が求められます。さらに、アクセントやノイズに加えて、早口や、ロジックが分かりづらい発言もありますので、発言内容の確認など、情報を正しく整理しながら受信するための質問(英語力)も必要でしょう。

そして2つ目に自分がしゃべる場合の注意点で、発言のわかりやすさ、論理の確からしさ、が求められます。よく言われることですが、結論から始める、理由は3つ、ロジックが飛んでない、みたいな、ところは日本語でも一緒ですね。日本人でもアメリカ人でも英語そのものは流暢なのに、何を言っているかがいまいち分からないという人がいますが、論理的な話し方ができていないというのはよく感じますね。自分が論理的に話すことで自分の言いたいことを分かってもらうのはもちろんですが、長々としゃべる同僚の発言を『要は、あなたの言いたいことは・・・』と要約した上で、その人の発言の真意を確認しながら進めるのが大事ですね。と、まだ二つ目までしか行っていないですが(汗)、長くなったので明日に続けます。


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