薬を作れるという実感を感じる

薬を創るということはとても難しく非常に成功確率の低い仕事です。薬は効果を示すことはもちろん必要なのですが、それ以前にまずは安全でなければいけません。そのために、薬になる化合物を探してくるのには、多くの専門家達と共に途方も無いお金と時間をかけ、多くの困難を乗り越えていかねばなりません。

ですので、会社で仕事をしていても『仕事をしている』とか『研究をしている』とかいう意識は持っていても、『患者さんのための薬をつくっている』という意識はなかなか持ちにくいこともあります。いや持っているつもりでも、『また今回も失敗なのではないか』という意識がよぎった瞬間に、薬を創るということに対してどこかで諦めの気持ちも出て来てしまうように思います。

だけど、最近は本当に薬を創ることができるのではないか、と思えるような研究課題に携わることができているように思います。そのように思いながら仕事に携わると主体的に仕事に向き合うことが出来るので、非常に仕事がとても楽しく感じます。ワクワクしてたまりません。

一方でそのような薬が必要とされているということは、それを待っている患者さんがいらっしゃるという現実の裏返しであり、『今携わっている創薬研究を成功させ、一日でも早く新薬を届けなければならない』という創薬研究に関わる者の責任を強く感じています。特に今の薬は人の命に関わるような病気の新薬を作ろうとしています。患者さんは待ってくれません。

この薬を作れるかもしれないというワクワク感も創薬研究の当事者としての責任感も、このように感じれる事は入社以来数えるほどしか無く、このチャンスを逃してはいけないのだと思っています。後になって振り返ってみれば『ぬか喜びだった (汗)』となるのかもしれないですが、それでも良いと思えるくらい自分が『必ず上手くいく』と信じて、課題に取り組むことが出来ています。

もちろんこういう状況になるように仕事のススメ方をデザインしてきたという面もあるのですが、それでも運があったからこの仕事に出会えたのだと思います。これまで仕事をしていて感じることなのですが、『頑張れる機会』とか『頑張って報われる仕事』とかは、それほどあるわけではありません。このような仕事に出会えたことにまずは感謝して、絶対にこのチャンスをモノにしたいと思っています。

加えてこの仕事を準備するにあたり、自分が知る範囲だけでも非常に多くの方に支えて頂いています。その方達の分(また自分には見えていない方達の分まで)を含めて、この仕事を何とでも成功させたいと思っています。そして自分の部署、組織、会社の皆が、『自分たちが新薬を創ったんだ』と誇りに思えるように、いま自分に出来るだけのことはやりたいと思います。と考えると、ボケ~としている暇は無いですね、また明日も全力で頑張ります!


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