そろそろ本気の本気で創薬研究に取り組みたい

製薬会社の研究開発は、非常にハイリスク・ハイリターンな業務であり、その殆どが失敗です(それでも一つ当たれば、それでペイするくらいの大きなリターンがあるような仕事です)。その中で、自分たちの仕事の目的は自社の研究開発から患者さんのお役に立てる新薬を一日でも早く創出することなのですが、一方で仕事の殆どは失敗することが当たり前であり、(言葉は適切ではないかもしれないですが)キャリアを重ねるに連れて失敗に慣れてしまっているところがあります。

もちろん同僚の研究者達は皆が情熱をもって研究に携わっていますが、一方でどこかで冷静に『また失敗するかもしれない』という恐れから、本気のアクセルをベタ踏みすることを躊躇しているように思います。自分自身もそういうところがあるかもしれません。

この際に問いたいのは、本気になって失敗するのがかっこ悪いと感じるのか、それとも自分の仕事に対して本気になれないことがかっこ悪いと感じるのかです。これは価値観の問題であり、自分としては自分が関わる本気になれない事を恥ずかしく思います。別に失敗したって恥ずかしいのではなく、むしろ自分が信じたことに対して本気で打ち込むのは誇りに思えるはずです(失敗したってことは残念ながらセンスや能力が無かったってだけのことです)。

上記のとおり、創薬は非常に成功確率の低い困難な仕事です。多くの人が本気でぶつかったとしても失敗するのに、本気にさえなれないのであればそもその成功するはずはありません。成功するはずのないことに自分の人生の時間の大部分を突っ込むなんて、それこそアホ臭くってやってられません。だから本気になれないなんてのは、本当にあり得ません!

もちろん何に対して本気になるかの戦略は大切で、上記のとおりそこはセンスや能力が必要です。ですが一度戦略を決めたら、撤退を決めるまで本気でとことん取り組みたいと思います。そのほうが後から振り返ってきっと後悔が少ないと信じています。一度しかない人生ですから、後悔の無いよう、そろそろ『本気の本気』を見せたいと思います、頑張ります!


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