この一ヶ月間、チームの生産性を上げるための仕組み作りに取り組んでいます。自分のチームがやっていることは、従来のある実験のコストを『千分の一』にすることです。実験自体はすでに世の中にあるもので、お金さえかければ今でも出来ることです。しかし、同じお金をかければ千倍の測定が出来ることには、世界的にも非常に大きな競争力があると思っています。
これを実現するためには、様々な持続的なイノベーションが必要になります。これはもはやサイエンスでも何でもなく、現場の泥臭い改善・改善・改善・・・以下略、の繰り返しです。業務委託のためのマニュアルを作ったり、実験の手順書を見直したり、お客様に対する報告の仕方を見なおしたり、チーム内での仕事の役割分担を見直したり、等を既存の仕事と同時並行で行っているため、チームの生産性は一時的に大きく下がっています。生産性の低下はチーム内に非常に大きな不安を生じています。
しかし、このような泥臭い改善を通してでしか、今のプロセスの大幅な改良は望めません。高く飛び上がるためには、一度大きく沈まなければなりません。そのジャンプのための準備だと強く信じて、チームで頑張っています。一般的に研究者は新しい事を始めることには燃え上がるのですが、今行っていることのレベルを上げる事にはあまり関心は示しません。だからこそ、このような現場の改善に大きな差別化のためのチャンスがあるのかもしれないと思っています。
自分たちのチームとしては今回の改善を通じて、世界一の生産性を目指しています。この目標は決して無理な目標ではなく絶対に実現可能だと信じていますが、同時に簡単に達成できるものではないことは分かっているので、敢えて一度深く沈み込むことを決意しました。これは『世界一を目指す』というチームにとっての覚悟の現れです。あとは『自分たちならきっと出来るはずだ』と信じて、徹底的に改善に突っ込みたいと思います、チーム一丸となって頑張ります!