朝令暮改はむしろ善である!

朝令暮改とは命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないことです。朝出した命令が、夕方にはもう改められてるという意味から来た四字熟語です。

仕事やってると同僚から「言ってることが以前と違うじゃないか?」とか「やるって言ったじゃないか?」とか「一度引き受けたじゃないか?」と言われることもあります。彼らからすると、「言ってることがコロコロ変わって良いのか?」という思いもあるのでしょう。「朝令暮改は止めにして欲しい」ということだと思っています。

同僚の言いたいことは、非常によく理解できます。そして決断の変更により迷惑をかけていることに対してはお詫びしなければなりません。しかし自分としては「朝令暮改はむしろ善」だと思っています(鮒谷周史さんの年間セミナーでも話題になっていました)。というのは、その場の状況は常に変わり得ます。変化の早い現状で、その時点において最善を判断するためには朝令暮改は仕方ない、いや、むしろそう変化に合わせてどんどん変えるべきなのではないか、とさえ思います。それこそが、ビジネスでよく重要視されるPDCAやアジリティー(すばしっこさ、機敏さ)なのではないかと思います。ドラッカー曰く、

「人は陳腐化したもの、うまくいくはずのもの、もはや生産的でなくなったものに愛着を持つ。しかし、最初に行うべきものは廃棄である。」

「現在行ってることの廃棄は体系的に行わなければならない。」

と言っています。 このように、何かを始めるより、何かをやらないと判断することの方が大切で、かつ難しいのだと思います。ある成果の出る仕事をするには、何よりもまずリソースを生み出すことが必要となるからです。朝令暮改ではないですか、一度何かを始めたからといって惰性で継続することなく、現在の状況に合っているか、未だに生産的であるか、ということを厳しく問い、そうではないならば廃棄するという結論を恐れてはいけません。

とはいえ一方で、信念のレベルはブレたりコロコロと変わったりしてはいけないので気をつけます。信念のレベルはインテグリティー(誠実さ、一貫性、真摯さ)に基づいておらねばならず、「真摯さに基づく朝令暮改」でないとダメだと思っています。今後も、変化のスピードに合わせて、どんどん「朝令暮改」を進めていきたいと思います。しかしながら、もし自分が信念のレベルでズレていたとするなら大問題です。その場合は遠慮なく注意してください。どうぞ、よろしくお願いします!!!


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