論理的に話せるようになるには

入社年度の浅い人たちとお話すると論理的に話が出来るようになりたい、とよく言われるのを耳にします(これは若い人たちに限ったことではないのかもしれないですが)。論理的な話し方が出来ることは、知的であること(賢そうに見えること笑)を端的に表す例であり、若い人がちがそのように思う気持ちはよく分かります。

しかし、そもそも論理的な話し方、って一体何でしょうか?いや、以前の私も何も分かっていないくせに『論理的に話せるようになりたい』と言ってたのですが(笑)、論理的な話し方とは何かを論理的に説明出来ない限り、論理的な話が出来るようにはならないでしょう(当たり前ですが)。緻密な理論構築が必要なアカデミアならともかく、ビジネスでいう『論理的な話し方』とは、せいぜい『大多数の相手に納得してもらえるような、根拠に基づいた説明が出来ていること』程度の意味合いで使われているように思います。

そのような意味での『論理的な話し方』が出来るようになるには、大きく分けて3つの要素が必要だと考えます。すなわち、(1) 論理的な話を組み立てるための情報が入手できているのか(情報)、(2) 情報を組み合わせて論理的な帰結を導くことが出来ているのか(論理的思考)、(3) 相手を説得させるのに必要な情報を相手に分かるように伝えることができているのか(伝え方)、です。私が知る若い人たちは皆さん優秀なので (2)/(3) の能力は問題がないのですが、(1)の情報を知っているかどうかがボトルネックになっているだけのように思います。特に経験が浅いと、議論に必要な方法を知らないことは多いと思います。だから、今そのように話すことが出来なくても、全く気にすることはないと思っています。

なぜこんな話をしているかというと、私も異動したてのころ、同じように自分が論理的な話が出来ないと悩んでいました(笑)。『論理的に話せ』と会議で言われることもありました。これが言われるときには、『お前は何を言っているかわからない』とか『議論になっていない』とか、ひいては『お前は無能だ』というような文脈で使われていたと思います。会議の際にこのように発言することで、(無駄に笑)マウントを取ってこようとする人も残念ながらいらっしゃるのが事実です。こんな風に言われて、当時の自分としても同じように悩んで、(2) 論理学や論理構築のトレーニングを復習したり、(3) 相手に上手く伝える・自信をもって話すことが出来るような伝え方のトレーニングをやってみたりしました。が、トレーニングの割に成果に結びつかない日々が続きました、問題はそこじゃなかったんですね。

結局のところ問題だったのは、議論の前提となる情報を持っていなかたり、前提としている情報が私だけ他の会議参加者とずれていたこと、すなわち(1) 論理的な話を組み立てるための情報の入手、が出来ていなかったのだと思います。これを解決するにはある程度の業務経験が必要ですが、逆に言えば、仕事をしていくにつれ自然と知識が身につき、いつの間にか 『論理的な議論』が出来るようになっていたのだと思います(以後、少なくとも会議でマウント目的で嫌なことを言われることはなくなりました笑)。

正直、知識や経験があることは大事なのですが、そんなの経験しさえすれば誰でも身につくことであり、特別すごいことや立派なことではありません。言ってしまえば、そんなどうでも良いことで、悩む必要はないと思っています(笑)。知識が付いたら、(2) 事前に情報を整理し、(3) 会議で自信を持って話せるよに準備をしておけばそれで十分です。もし『論理的に話せ』ってマウントを取りに来る人がいて困っていたら、『論理的に話すって、そもそもどういうことかを、論理的に説明してもらえませんか?』って言い返してみましょう(高い確率で相手を怒らせるのでおすすめしませんが笑)。っていうくらいの心の余裕をもって、焦らずに業務に取り組んでいけばいいのではないかと思っています。以上、業務連絡でした!!


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