上手な聞き手が結局は得をする #1157

先日ある会議に出席した時、自分としては論点に異論があり、意見をいうことにしました。それは会議の結論を良くしたいという思いからで、自分が会議に出席した責任を果たしたいという思いからでした。そこで自分の意見と質問を説明し始めたのですが、会議のオーナーが自分の話の途中に話の腰を折ってくるのです。オーナーとしては決して悪気があるわけではなく、むしろ会議の結論について一生懸命に自分に説明し、結論に同意するように説得をしようとしているようでした。

しかし自分としては、必要なのは自分の話を理解してもらうことであって、会議の結論を説明してもらうことではありません。それなのに自分では理解しているつもりの結論を何度も聞かされて、終盤にはうんざりしてきました。「話が噛み合わない」とはこういうことなんだろうな、と妙に納得していました。

そのような状態が続けばどうなるかというと、自分が会議に貢献したいというのがアホらしくなってきて、協力したいといい気持ちが萎えてくるのを感じました。それ以上時間を使うのがもったいないと感じ、オーナーに対して「はい、理解しました。」とその場を丸めるために引き下がりました。

まあ、この会議自体は個別の話なのでどうでも良いのですが、重要なのは『自分が同じことをやっているのではないか』と反省することだと思っています。ってか、絶対にやっているし(汗)。というのは自分もお喋りな方なので、ついつい上記の会議オーナーのように、相手の意図を理解しないままに、しゃべり続けてしまうことがよくあると思います。反省です。

とは言え、説明する側(誤解されている側)の説明力不足が原因で、理解する側が十分な情報を得られず、理解が進まないケースもあると思うので、そのバランスが難しいところです。しかしそんな場合でも、相手に話してもらうことが大切でしょう。必要なのは理解する側の説明ではなくて、相手を理解するための質問なのかもしれません。質問により理解する側が何の情報を聞きたがっているのかをより正確に分かっていただくことが出来るのでしょう。

しかしその質問に対して気持よく答えていただく前提としても、まずは相手に喋って頂くことが大切でしょう。そして自分が安心して話して貰える相手であることを理解して頂くために、とにかくまずは聞くことが必要なのだと思います。

そういえば、以前に参加したセミナーでも『会話の主導権はたくさん話しをしている方ではなく、実はたくさん聞いている方にある』と学びました。上記の例は、まさにこの教えに当てはまりますね。忍耐力を持って相手の話を聞き、相手に理解されることから始めたいと思います。

 


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