心配しない、食って、寝て、忘れる

空は落ちてこない。山より大きい猪は出てこない。お互い命までは取られない。今は、いい世の中になった。心配するな

とは、かの田中角栄元首相の言葉です(秘書であった早坂茂三さんの「オヤジの知恵」より)。田中角栄元首相といえば、自分は総理大臣として活躍してた時は知らず、自分の印象としてはロッキード事件をはじめとする金権政治の印象が強く、あまり良いイメージは持てませんでした。しかし昨今の田中角栄ブーム(?)の影響もあって、改めて彼に関する著書などを読むと、「人を動かす力」に優れた非常に魅力的なリーダーだったことが分かります。

上の言葉は、ロッキード事件による40日間拘留後に私邸に帰った時に発した言葉であるというから驚きです。そして彼は上の言葉の後に、食って、寝て、嫌なことは忘れろ、と続けたとのことです。これから来るであろう大きなピンチを前にして、とても豪快で良いですね (笑)。

自分の場合、自分の思い通りにならないと、つい視野が狭くなってしまいがちです。そしてその自分の思い通りにならない現状がとても重大で良くないなことに思えてなりません。しかしながら彼のこの言葉の通り、どんなに悪い状況になったとしても命まで取られることはないでしょう。

もちろん安易な楽観主義は良くありません。リスク管理としては最悪を想定して準備をするべきです。しかし空は落ちてきませんし、山より大きい猪は出てこないわけで、今後起こりうる事が想定できたら(少なくとも気持ちの上では)ドンと構えておくのが大切なのだと思います。そして実際に取るべきアクションは「食って、寝て、忘れる」ですか? (笑)。素晴らしいと思います!

世の中はいいことなど少ない、嫌なことばかりだ。いやなことは、その日に忘れろ。明日また、いやなことがワンサカやってくる。それにいちいちかまけていけば戦ができない

これから始まろうとしているロッキード事件の捜査を前にして、この堂々とした心構えには感服します。もちろん、これまで数々の修羅場を潜り抜けてきた彼だからこその持てる強さだという事も分かっています。しかし、自分もこのような世界観を持てれば、明日の行動を前向きなものへと大きく変えることが出来ると思っています。どんな行動をとるかは、自分がどのような世界観を持ってるかによって全て決まります。今後も田中角栄元首相の研究(?)を通じて、彼の優れたリーダーとしての世界観(すなわち、上の言葉)をインストールしたいと思います!!!


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