臨場感を感じる目標を設定したい(2)

昨日のブログで、目標設定では達成可能な目標を設定することは大切だが、安易に目標の難易度を下げてはならない。一見して(周囲からは)達成が困難に思える高い目標であったとしても、自分がその目標に臨場感を感じていれば達成は十分に可能ではないか、と書きました。今日はその続きを。。。

自分自身が博士号を取ろうと決めたとき、何かあれば学位が欲しいと口にしていましたし、ブログにもそれを書いていました。また、博士号を持った研究者達と仕事をして、彼らに負けないように仕事をしていました。その結果、あたかも自分がすでに博士号を持っているたかのように感じていて、最後には『あれ?なぜ自分は博士号を持っていないんだろう?持っているべきなのに何かおかしい!』とさえ感じるようになりました。そうなると居ても立っても居られない状況になり、それこそ必死で学位取得のために頑張ったものです(辛かったけど、いい思い出です笑)。それくらいの臨場感を伴った目標を設定できた時には、ほぼ達成したようなものだと思います。

目標設定のコツに話を戻します。挑戦しがいのある高い目標を掲げつつ、その達成した姿に臨場感を感じれるような目標、が良い目標になってくるのだと思います。そうすると、客観的に到達可能であるかどうかは別として、自分が達成可能だと思いこむ(achievable)な目標を設定することが出来るのだと思います。では、目標に対して臨場感を持つためにはどうしたらよいかが、目標設定の際に重要になります。

臨場感を感じるようになるには、自分が目標とする人、自分と同じような目標を達成した人、自分と同じような目標を達成したいとしている人、と一緒に時間を過ごすこと、これに尽きると思います。人間は見たことのないものは想像出来ませんが、自分が目指す目標を達成した人(もしくは本気で達成しようとしている人)が実際に存在することをまず認識できます。さらに、その方達からお話を伺うことで、目標達成をした後の姿や、目標達成までの道のりやそのために必要な努力・犠牲などを理解することができ、それによりさらに目標達成が具体的にイメージできるようになります。

この具体的なイメージが出来るようになると、そこから臨場感が生まれてきます。どれだけ頑張ればよいか分からない状況では、頑張っても達成できないかもしれないという思いが出てきて、自分がアクセルを100%踏み込むのを躊躇させかねません。付け加えるなら、このような交流を通じて目標を達成した人が実は自分と同じ『普通の人』であることが分かれば、『自分にも出来る』と勘違いすることができるので、なおさら良いです。

先日書いた、英語会議の議事録を会議後すぐに出す(自分の場合まずは会議後24時間以内からスタート)という目標にしたって、アメリカの同僚は普通にやっていることですし、(英語の得意な)日本の同僚でも実践している人はいます。もちろん基本的な英語力の差はあるものの、実際にやっている人がいるということを知るだけで『自分にも出来るかもしれない』という勘違いを生み出しますし、もっと言えば自分が出来るようになるためには何が必要かという逆算思考を生み出します。それにより、実行している人が気をつけていることはなんだろうか?というような気付きを得るために、出来ている人たちと同じ会議に出てやり方を真似してみたり、もしくは彼らがどんな工夫をしているのかを直接聞いてみたりするなど、目標を達成している人たちと接することで様々な学びが生み出されます。

つまり結局は、自分が憧れる人や目標とする人が近くにいて、その人達と長く一緒に時間を過ごすことが成長の要因になります。コロナ禍の影響で、現在は目標とする人たちに直接会ってお話を聞くというのは難しい状況ではあるものの、工夫さえすればリモートで様々な方と交流が出来るような時代になっていると思います。考えようによってはせっかくの機会ですので、臨場感を伴う目標設定が出来るように、自分が目指すべき人たちとの交流を増やしていきたいと思います!


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